人事評価基準、5段階評価の作り方

2017年8月27日

人事評価基準で、もっとも一般的な「5段階評価」についてご紹介しましょう。

「0点」があるから実は6段階評価

評価基準の段階を作成するにおいて「見た目」は「1~5」なので、
5段階に見えますが、実は、1点にも満たない、
というケースがあるので、「0点」があります。
結果として「6段階」になります。

「5段階」の事例

よくある5段階をキーワードで示すと

  1. 理解・納得
  2. 行動
  3. 成果
  4. 習慣・安定
  5. 指導・拡散

と表すことができます。

以下「コミュニケーション・スキル」を例に考えてみましょう。

[1]理解・納得

「理解・納得=情報の受発信の重要性を理解し、納得していると認められる」
コミュニケーションは非常に重要なスキルです。
「他者と仲良くできる」という一般的なコミュニケーションイメージではなく
ビジネスの世界にあっては「情報を正しく、タイムリーに、適切な手段で受発信するスキル」を指します。
(参考:基礎スキル:コミュニケーションのチカラ
この「正しく」「タイムリー」「適切な手段」という着眼点=キーワードについて、正しく理解し、納得しているかを評価します。
もし、理解・納得が浅い場合は「0点」となります。

[2]行動

「行動=情報の受発信の重要性を理解・納得し、行動に現れているが、エラーが起きることがある」
情報を正しく、タイムリーに適切な手段を用いて受発信しようとする行動は認められるが、時々「正しくない」「遅い」「手段が適切でない」などの事実がある場合、3点の成果レベルではなく2点どまり、という評価になります。

[3]成果

「成果=適切に情報の受発信を行う姿勢・努力が認められ、エラーは少ない」
正しく、タイムリーに、適切な手段でコミュニケーションしなければならない、と努力している姿勢について、誰しもが認めるレベルであり、ほとんどエラーが起きていない状態です。ただ、それが「無意識の習慣」レベルには到達していない状態です。

[4]習慣・安定

「習慣・安定=常に適切なコミュニケーションを実現しており、安心感・安定感があり、思考・行動が習慣化していると認められる」
文字通り、思考習慣・行動習慣となっている状態です。「3点」との違いは、日常の発言等から「しなければならない」から「するべきだ」と、受動的レベルから能動的レベルに達している状態です。ただ、満点=5点に足りないのは「コミュニケーションスキルが低い同僚、後輩」へのアドバイスや働きかけ、動機付けなどの指導・拡散の行動です。

[5]指導・拡散

「指導・拡散:自ら手本となるコミュニケーションを実現しており、組織全体のコミュニケーションスキルを改善・向上させるため、他者にも働きかけている」
各評価基準の「満点」は「個人プレー」から「チームプレー」へのレベルアップです。
他者の課題を発見し、自分ができることは、他者へも関与する姿勢が認められると「満点」ということになります。

「3.5」は、あり得ない!

人事評価をする場合、3点か4点かを迷うことがあります。
そんなとき、時によって「3.5」なんて中途半端な点数を付けることがありますが、それは「タブー」です。
次の段階に達していなければ、3点であり、3.9でも「3点」なのです。
まるで、降りる寸前で上がるタクシーメータのように。

その理由は「端数の不公平」を防止することです。

「3.5」が、4つあれば、合計で「2点アップ」してしまいます。
「3.1」だったら、「0.4点」です。
「3.9」だったら、「3.6点」です。
「3点と4点の間だから、0.5」とやり始めると、この場合、最大「3.2点」の開きが生じます。
じゃ、0.1と0.9の違いはナニ?と言われても、答えは非常に曖昧にならざるを得ません。
これを考え始めるとキリがありません。

したがって、ばっさり5段階(6段階)で評価するのです。