計画達成力、評価のポイント

2017年8月27日

「基礎スキル」は、年齢や職種、役職に関係なく、全社員に共通して習慣化して欲しいスキルです。
その中の一つ「計画達成力」について、ご紹介しましょう。

計画を達成するチカラ
自ら計画し、実行するチカラ

すべてのビジネスパーソンに必要不可欠な基礎スキルの一つが「計画達成力」です。
具体的には・・・

  • 目標や目的に対して、正しくスケジュールを立てる・組むチカラ
  • 立てた計画に基づいて、正しく実行するチカラ

です。言い換えれば「段取り上手」です。

計画やスケジュールを立てずに仕事に取り掛かる「いきあたりばったり」を改善します。
スケジュールを他者に任せることなく「自分事」として、自律的・能動的に行動できるスキルです。

この「計画達成力」を育む評価基準です。

計画達成力の方程式

様々なビジネススキルを、習慣化するのに有効な手段の一つが「方程式」です。

計画達成力の方程式は
計画(=目標・目的)達成=正しい計画×正しい行動
です。

正しく計画を立案し、その通りに正しく行動すれば、自ずと目標や目的は達成できる、という「当たり前の方程式」です。

「屁理屈」に聞こえるかもしれませんが、我々は、この方程式を子供の頃にすでに経験・体験しています。

それは「旅のしおり」「遠足のしおり」です。

先生は、遠足や修学旅行の前に、全員が無事に帰ってこれるよう、綿密な計画を立案し、その「しおり」に従って生徒たちを引率していました。
「おりこうな生徒さん」の場合、先生が作成した「しおり」に従って「正しい行動」を取ります。
その結果、予定通りに、無事、学校やお家に帰ってくることができました。

この「しおり」と全く同じ考え方です。

もし「しおり」が間違っていれば・・・
もし「しおり」の通りに行動しなければ・・・

その遠足や修学旅行では、何らかのトラブルが発生したでしょう。

つまり・・・

「正しい計画を立てる」
「正しい行動をとる」

この二つの要素の「×(掛け算)」です。
どちらが欠けても、計画・目標・目的の達成率は下がってしまいます。

我々はチームプレーをしているんだ

遠足や修学旅行のたとえ話は、多くの人達に分かりやすい例え話の定番です。
誰かが間違った計画を立てる、または、計画に反した行動をとる、すると、たちまちチームのリズムが崩れてしまいます。
1人1人が計画達成力を伸ばすことで、組織・チームの生産性や効率は、格段にアップするのです。

計画達成力の評価基準サンプル

レベル   チェックポイント  備考
1 理解・納得レベル 計画達成力の必要性・重要性を理解している。   これは「計画を達成しようとする意識」は感じられるが、具体的な行動実績が無い場合の評価レベルです。 意識、行動共に、実績が認められない場合は、残念ながら評価レベルは「0=ゼロ」となります。
2 行動レベル 計画を立てて行動しようとする意識・行動は認められるが、計画または行動の精度に改善点が多い。 計画や行動の正しさは、問いません。 まずは「計画を立て、行動しようとする意識・行動」を評価します。
3 成果レベル 正しい計画を立て、それに基づく正しい行動によって、具体的な成果が認められる。  
4 習慣レベル 正しい計画を立て、正しい行動をしようとする、意識と行動が習慣化していると認められる事例が多い。  MUST(やらねば=計画を達成しなければ)を超えてWANT(やりたい=計画を達成したい)の意識が認められる。
5 指導レベル 課題発見力を他者に指導している。

 

評価のポイント=アドバイスのヒント

「計画達成力」の評価のキーワードは、方程式です。

「正しい計画」や「正しい行動」が欠けていると、計画・目標・目的の達成できません。
つまり・・・

正しい計画とは?

「正しい計画」には、大切な「3つの要素」があります。

  • G:ゴール
  • S:シナリオ
  • C:キャスティング

G:ゴール

まずは、当然ながら「ゴール」が具体的か?です。
具体的であればあるほど、達成確率が上がります。

例えば、

・海外旅行したい

・ニューヨークに行きたい

・今年のクリスマスにニューヨークに行く!

というようなレベル感です。特に「期日」が重要です。

この「期日」も

・今月中

・今週中

・今週金曜日の18時まで!

という具体性が大切です。

S:シナリオ

期日までに、目標や目的を達成するためのシナリオがどれだけ具体的か?です。
極端に言えば、このシナリオを他者に渡せば、自分でなくても行動し、達成できるレベル、という具体性が大切です。

C:キャスティング

その計画に関連する人をキャスティングするために、実際に「アポイント」が入っているか?巻き込んでいるか?です。
よくある言い訳があります。

「木曜日に、A部長の決済を取る予定でしたが、
 その日は、たまたま、A部長は出張で不在でした。」

まるで、A部長が不在であったために計画が狂った、と言わんばかりです。
予めA部長にアポイントを入れていなかった当人の責任ですよね。
これがキャスティングです。

正しい行動とは?

単純な話です。

「今日の計画・予定は、必ず、今日やる」ということです。

「明日にして、今日は帰ろう~!」と先送りを戒めます。

また、計画していたプロセスを飛ばしてしまって、エラーを引き起こす、というようなことも「正しい行動」のチェックポイントです。
本来なら「役所の確認を取る」というプロセス=シナリオがあるのに「たぶん、大丈夫だろう」と、横着をするようなケースもここでチェックします。

計画を乱すことは「社会人として失格」と教える

計画通りに実行できなかった時、悪びれる様子もなく「計画通りできなかった」と軽く捉え、考える人がいます。
そのようなタイプの人には「待ち合わせの時間に遅刻して、みんなを待たせることと同じだよ」とアドバイスする必要があります。
社内外を問わず、計画を乱すことは、多くの人達に迷惑をかけること、というビジネスマナーレベルのことをきちんと指導しましょう。

多くが勘違いしている「スケジュール」

「スケジュールを立てましたか?」
と問いかけて
「はい、スケジュールを立てました」
見せてごらん・・・
「これです!」

多くの場合、このスケジュールは「正しい計画」になっていません。
多くは「ゴール」しか記載していないのです。

「金曜日:午前中:A社B部長と商談」

という具合です。そのための「準備=シナリオ」が記載されていないのです。
また、その「商談の資料の決済」のキャスティングが記載されていないのです。

「シナリオ」「キャスティング」を記載していないから、このタイプの人は「できないスケジュール」を組んでしまいがちです。
24時間を超える仕事を抱えてしまうのです。結果、途中のプロセスが雑になったり、そもそもパスしたりして、仕事のクオリティーが低下してしまいます。

スケジュールには、上記の「GSC」を記載し、ブッキングすることを指導しましょう。

計画が達成できなかった時の叱り方が変わる

前述したように計画達成力の方程式は
計画(=目標・目的)達成=正しい計画×正しい行動
です。

計画が達成できなかった時、
「計画が正しくなかった」
「行動が正しくなかった」
「両方が正しくなかった」
と、その原因は3つです。

その原因によって、改善策は全く違います。
「計画が正しくなかった」→「正しい計画の立方をトレーニング」
「行動が正しくなかった」→「正しい行動の仕方をトレーニング」
「両方が正しくなかった」→「計画と行動の両方をトレーニング」

もっともダメな上司・リーダーは

「ちゃんと計画を達成しろよ!」と
根性論で叱ってしまうタイプです。

課題に対しては、冷静に、原因を分析して、それに応じた解決策を講じる、それが人材を育成し、成長をサポートするために、上に立つ者の仕事です。